◆ 【闇】ルミエ(CV.渕上舞)

彼女には夢があった。いつか封印の守護者として背負った使命を手放し、心の赴くまま目の前に続く道へと飛び出すことだ。だがその夢が崩れるのに、それほど時間はかからなかった。細い肩にはずっしりと重い責任感がのしかかり、澄んだ瞳には彼女だけを見つめる者たちの切実さが映るのだった。彼女は自身の手に託された義務と責任の大きさを痛感した。誰かに話したことも、これから話すこともないその夢を、彼女は心の奥深くにしまうほかなかった。

立ちはだかる運命を前に、彼女は屈しなかった。雨風にさらされ、吹雪に埋もれても、彼女が思うことは一つ。

私は、倒れるわけにはいかない。

しゃがみ込んでしまいたくなるたびに、何度も何度も、この言葉で自分を奮い立たせた。擦り傷を負い、時には風に触れるだけで、しみるような痛みを感じることもあった。そんな状況でも、二本の足で凍り付いた地の上に踏ん張り続けるしかなかった。誰が知るだろうか。誰よりも前に立ち、吹雪を防ぐ彼女の手が、頬が、そして心がどれほど悲しく凍りついていたかを。

時は流れ、新しい道が現れた。いや、もしかすると、昔からずっとそこにあったのかもしれない。前よりも少し軽くなった肩と、より柔らかくなった視線が気付かせたのかもしれない。彼女の歩みが向かう所はどこなのか?あの人は彼女の手を握ってくれるのか?後ろ姿の大きさよりも、溢れる笑顔の明るさに気が付いてくれるのだろうか?

◆ 【闇】ルミエのスキル紹介