◆ 【火】リカルド (CV. 中井和哉)
カリッチア家の小さなお坊ちゃまを示す言葉は様々あった。「やっかいな子ども」、「サルディーナの問題児」、「士官学校の伝説的退学生」といったように、どれも穏やかな愛称ではなかった。しかしプライドの高い家門の老人たちは彼を受け入れられなかった。きちんと会話や説得もせず、彼がやろうとすることに興味も示そうとしなかった。彼らは自分たちがそうやって問題児の烙印を押し、追い出した家門の恥ずべき存在が、東方大陸への航海を成功させた伝説となって戻ってくるとは夢にも思わなかった。
士官学校から追い出されるようにして去ったリカルドの前途は疑問に満ちていた。やり遂げられるという自信に満ちてはいたが、世の中がそんなに簡単に認めてくれるなら、今までの努力や苦痛は必要なかったはずだ。慣れない環境、初めて向き合う風景と視線。リカルドの存在は裏通りの猫たちにしか歓迎されないような状況だった。彼の自信と抱負、輝く挑戦心を分かってくれる人が現れるまでは。
そうやって始まった海賊としての生活は、驚くほど彼の性に合っていた。私掠海賊団の中枢であるロードス海賊団に入り、さらには団長にまでなったほどだ。ただ、スタート地も到着地もサルディーナであるという点だけは、リカルドにとって消すことも、まともに向き合うこともできないもどかしさとして残ることになる。この時、タイミングよく突きつけられた東方への航海は、本当に最高の経験だった。未知の世界への好奇心、開拓への熱望。沸き上がる情熱と闘気をすべて注ぎ込み、航海の成功という、これ以上にない確実な成果を彼は手にした。
このように多くの波乱を乗り越えてきたリカルドだが、これからが一番大切だ。愛する祖国の安全と押し寄せる災いの間で、リカルドはどのような航海をすることになるのだろうか?
◆ 【火】リカルドのスキル紹介