美しき海の国、サルディーナ。大海の祝福を受けた者ならば、誰もが知っている人物がいる。その名も「ロザンナ・デ・メディチ」である。

メディチ家がなぜ有名かは言うまでもない。溢れる財力はとどまることを知らず、惜しみなく世界に流れ、多くの人々に届いている。だからこそ「メディチ家」のロザンナではなく「ロザンナ・デ・メディチ」本人に注目する必要がある。

ロザンナはいつもサルディーナのことを何よりも大切に考えた。単に生まれ育った故郷だからではなく、この素晴らしい国が与えてくれたものは計り知れないからである。些細なことで言えば、夜に聞こえる穏やかな波の音。一番大切なことを例に上げれば人生を捧げても惜しくないほどかけがえのない大切な人々に出会えたこと、この素晴らしい海洋国家が持つ意味は、他の何にも比べられない。

だからこそ、ロザンナは歩みを止めない。影に隠れて独りぼっちの人がいないかを探し、時には荒れ狂う波に飲まれた人の手を取ることもあるだろう。その小さな体に溢れる力は、世界を飲み込む波さえも泡に変えてしまうだろう。

でも、忘れてはならない。私たちはメディチ家という重みよりも、ロザンナという名の価値を知るべきタイミングだ。子供たちのために町中に遊び場を作ったり、最も好きなシナモンキャンディーも健康のためにと一日にたった3つしか食べないだとか。

ロザンナについて知らないことも多いだろうが、これから知ることができる機会もたくさん生まれるだろう。ロザンナは誰よりも広い心で私たちを明日へと導いてくれる人。そして何よりも強い意志で、どんな波にも流されない人。そう、これがロザンナなのである。