◆【水】ヨハン(CV.中村悠一)

 昔、ある家族がいた。貧しい生活から抜け出し、新しい生活を始めるために、夫婦は遥か遠くにある国に移住することを決心した。彼らはすべての財産を売り、たった一人の息子とともに、サルディーナへ向かう船のチケットを手に入れて旅に出た。しかし、その家族の明るく希望に満ちた未来は無残にも、記録的な嵐によって閉ざされてしまった。

 嵐が過ぎ去ったサルディーナの近海には、巨大な船舶の破片がいくつも流れついていた。残骸を片付けていた兵士たちの一人が、奇跡的に生き残った子供を発見し、その少年を孤児院に引き渡した。

生き残った子供は、その後どうなったのだろうか?

 たとえ全てを失い、世界に一人だけ取り残されたとしても、彼が世界から見捨てられることはなかった。温かいスープ、小さくても居心地の良い部屋、貴重な一冊の本、彼を助けようと多くの人が手を差し伸べた。
パンを1つ分けてくれた町のパン屋の店主や引退した騎士から、後見人になるとの申し出もあった。そのような小さな思いやりと愛情が集まり、少年の人生は新しく塗り替えられていった。

 穏やかな人生を歩んできたわけではなく、彼の歩む道にはいつも多くの悩みや迷いがあった。しかし、常に少年を応援し足を踏み外さないよう、しっかりと手を掴んでくれる人たちがいた。
 そして、地域で最も尊敬されるトリーエス家が、少年を養子として迎え入れると決めたとき、彼が育った町では将来の旅路を祝う大きな祭りが行われた。

 手を取り合い、その手を放さない方法を学んだ少年は、愛し合う方法を知る青年となり、最年少で名高き波濤騎士団の副団長に任命された。そして、自分がこれまで受けてきた温情を、周りの人々と分け合っている。 

◆ 【水】ヨハンのスキル紹介